レッドデータブックふくしまT 植物・昆虫類・鳥類 -391/451page

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絶滅危惧U類 ヒタキ科

セッカ
Cisticora juncidis brunniceps (Temminck et Schlegel)

【選定根拠】A大部分の生息地で生息条件が悪化
【形態】スズメより小さい。雌雄同色。夏羽では頭上が黒褐色、体上面は黄褐色と黒の縦斑、尾は黄褐色で先が白い。下面は淡黄褐色。冬羽では頭上が黄褐色になり、黒い縦斑がある。ヨシ原、水田などの湿地や草原の上を「ヒッヒッヒッヒッ・・・・」と澄んだ声で鳴きながら高度を上げ、昇りきると「チャッ、チャッ、チャッ・・・・」や濁った「ジャッ、ジャッ、ジャッ、・・・」と鳴きながら降りてくる独特のさえずり飛翔をする。
【分布】日本では沖縄から秋田県にかけて分布するが、本州中南部に多い。本州北部のものは冬期は暖地に移動する。
【県内の分布、生息状況】夏鳥として県内各地でみられるが、分布は局所的。浜通りの河口草原、休耕田、牧草地、中通り中部から県南の河川敷、休耕田でみられるが、1970年中頃から県内全域で渡来数が減少している。中通り北部ではほとんどみられなくなった。会津地方はまれ。
【生息に影響を与えている要因】河川開発草地開発農薬汚染
セッカ
 

 

絶滅危惧U類 ヒタキ科

コサメビタキ
Muscicapa dauurica dauurica Rallas

【選定根拠】@大部分の個体群で個体数が減少
【形態】全長13cm。雌雄同色。上面は褐色がかった灰色。下面は白色で顎線と胸に不明瞭な縦斑がある。眼の周りと眼先は白い。嘴と足は黒色で細い。
【分布】日本では九州以北に夏鳥として渡来。ロシアのバイカル湖付近から極東地域や中国北東部・サハリン・インド・ヒマラヤで繁殖し、東南アジア・中国南部・インドなどで越冬する。
【県内の分布、生息状況】福島市・二本松市・郡山市・小野町・会津高田町等から観察記録がある。昭和40年代まではツバメより渡来数の多い種であったが、近年あまり観察されなくなった。
【生息に影響を与えている要因】森林伐採
【特記事項】里山の生息環境の保全が望ましい。大気汚染に対する指標生物との見かたをする説もある。
コサメビタキ


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福島県生活環境部環境政策室自然保護グループの許諾を受けて福島県教育委員会が加工・掲載しています。