オオヨシキリ |
Acrocephalus arundinaceus orientalis
(Temminck et Schlegel) |
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【選定根拠】b 分布域の一部で生息条件悪化
【形態】スズメよりやや大きく、雌雄同色。成鳥は頭から体の上面はオリーブ茶褐色で腰と上尾筒は少し淡く、眉斑は白、下面はバフ白色で胸側から脇が茶褐色を帯び、胸に不明瞭な褐色の縦斑がある。嘴は長く黒く下嘴基部は肉褐色で嘴基部にひげがある。ヨシ原で大きく濁った声で「ギョギョシ、ギョギョシ」とさえずり、地鳴きは「ゲッ」エゾセンニュウと似ているが嘴基部にヒゲがない。夏鳥。
【分布】夏鳥として九州以北の海岸、河口、川岸、湖沼畔の広いヨシ原に渡来。越冬は東南アジア。
【県内の分布、生息状況】県内全域の海岸、河川、湖沼畔のヨシ原に生息。生息には広いヨシ原が必要で、県内の河川開発、湖沼開発等でヨシ原が減少し、1980年後半から急激に減少している。
【生息に影響を与えている要因】河川開発湖沼開発
【特記事項】湿地を含めたヨシ原の保護保全が望ましい。
サンコウチョウ |
Terpsiphone atrocaudata atrocaudata
(Eyton) |
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【選定根拠】a 分布域の一部で個体数が減少
【形態】全長は雄約45cm、雌17.5cm。雄は頭から胸が黒色、背は紫褐色、尾は黒色で中央1対は極端に長い。雄の眼瞼は鮮やかな青色で幅が広い。雌は雄ほど目立たない。
【分布】日本には夏鳥として本州以南に渡来。中国南部からスマトラ島で越冬。
【県内の分布、生息状況】県内全域の平地から低山の、うす暗い雑木林・スギの植林地などに生息。以前は各地の公園内でも多くの観察例が報告されている。
【生息に影響を与えている要因】森林伐採
【特記事項】里山の保全が望ましい。