レッドデータブックふくしまU 淡水魚類/両生類・爬虫類/哺乳類 - 032/122page

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2)文献調査と調査対象種の選択

前述した文献調査によって、福島県内に生息が報告されている全ての種を調査対象種として各方部ごとの調査が展開された。

3)現地調査とデータ整理

現地調査は、福島県自然保護協会の調査員によってなされた。現地確認は環境省による福島県メッシュマップに記入し、調査票の形で調査事務局に報告、データを整理し、リストと分布図に記録・集計した。

調査期間は2000年、2001年、2002年の3年間で、特に産卵期を中心に卵のう調査が多くなされた。アクアマリンふくしまから提供された312データを加え、総データは1,447レコードとなっている。

なお、今回の現地調査では、生態的な調査もかなり詳細に実施され、写真記録などを含め、今後の継続的な研究調査につながるよう配慮した。

3 今後の課題

調査方法が確立していない種(爬虫類)もあり、調査が十分とは言い切れないところがある。今後とも継続的な調査研究が望まれる。

現地調査によって三面工法による河川やコンクリート化された水田の水路なども多く見られ、両生・爬虫類が生息しにくい環境になっていることが確認された。さらに農薬や洗剤などの使用量増加も水質悪化を引き起こし水質汚濁への耐性が低い動物にとって致命的なものとなる。

このような身の回りの水環境の改善には個人の心がけが最も重要であり、21世紀は個人が自然環境の保護に責任を持つ意識を社会全体に定着させ、今回掲載された希少な両生・爬虫類を含む野生生物の生息環境が改善していく世紀となることを望むものである。


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掲載情報の著作権は福島県生活環境部環境政策室自然保護グループに帰属します。
福島県生活環境部環境政策室自然保護グループの許諾を受けて福島県教育委員会が加工・掲載しています。