レッドデータブックふくしまU 淡水魚類/両生類・爬虫類/哺乳類 -057/122page

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注意 ウシ目 ウシ科

ニホンカモシカ
Capricornis crispus Temminck

【選定根拠】本県では一般に見られるが、学術的に重要な種で国の特別天然記念物に指定されている。
【形態】頭胴長70cm、体重30〜45kg、肩高70〜75cm。雄と雌に黒い円錐形の角があり、形態で性別を見分けることは難しい。全身白色または灰色、灰褐色の毛に覆われる。
【分布】日本固有種で本州、四国、九州に分布する。近年、東北地方、中部地方を中心に分布域が拡大している。しかし、四国、九州の個体群は生息状況が悪化している。
【県内の分布、生息状況】これまでは阿武隈山地以東の地域を除く県内全域に生息していると考えられていたが、近年阿武隈山地でも生息が確認された。森林性の動物でたいていは単独で行動するが、ペア(雄雌2頭)や家族群(ペア+子供の3〜4頭)で観察されることもある。
【特記事項】ヤギ亜科の原始的な形態と社会構造をとどめており、生物学的に重要な種で、国の特別天然記念物に指定され、吾妻山系と飯豊山系に朝日・飯豊系カモシカ保護地域、新潟・群馬・栃木県境に越後・日光・三国山系カモシカ保護地域の設定が計画されている。
【生息データ件数】300
【主要文献】
福島県他(1998)越後・日光・三国山系カモシカ保護地域特別調査報告書.
蜂谷剛(1965)動物.福島県史25自然・建設編.pp. 469-528.
小林勝・蜂谷剛(1974)ふくしま動物・植物誌.福島民報社.
三浦慎悟(1994)ウシ目.(阿部永監修:日本の哺乳類).
山形県他(1996)朝日・飯豊山系カモシカ保護地域特別調査報告書,125 pp.

ニホンカモシカ


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