レッドデータブックふくしまU 淡水魚類/両生類・爬虫類/哺乳類 -059/122page

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未評価 コウモリ目 ヒナコウモリ科

コヤマコウモリ
Nyctalus furvus Imaizumi et Yoshiyuki
全国カテゴリー;絶滅危惧TB類

【選定根拠】尾瀬で2個体が捕獲されているだけで、生息状況について判断できない。
【形態】前腕長48〜53mm、頭胴長76〜84mm、尾長46〜54mm、体重20gぐらいで、ヤマコウモリよりは小さなコウモリで、暗褐色の体毛をもつ。
【分布】中国、台湾、日本に分布し、今まで国内で捕獲された報告のあるのは、青森県、岩手県、福島県である。ヨーロッパに生息するNyctukus noctula と同一種とされることもある。
【県内の分布、生息状況】樹洞を昼間の休み場としていると考えられているが、今までの捕獲は、1973年の南会津
郡檜枝岐村尾瀬沼東方の小淵沢田代に向かう標高1680mの針広混交林内の1例2個体だけである。
【生息データ件数】0
【主要文献】
木村吉幸(2001)福島県の翼手類U.Animate,(2):19-21.
前田喜四雄(2002c)コヤマコウモリ.(環境省編:改訂版レッドデータブック).
吉行瑞子(1974)尾瀬の翼手類.尾瀬の保護と復元,X:34-37.
吉行瑞子(1980)尾瀬の森林棲翼手類について.哺乳動物学雑誌,8(2・3)
Yoshiyuki M.(1989)A Systematic Study of the Japanese Chiroptera.


未評価 コウモリ目 ヒナコウモリ科

チチブコウモリ
Barbastella leucomelas (Cretzchmar)
全国カテゴリー;絶滅危惧U類

【選定根拠】尾瀬で4個体が捕獲されているだけで、生息状況について判断できない。
【形態】前腕長39〜44mm、頭胴長50〜63mm、尾長43〜54mm、体重8〜12g、全体的に褐色系の体毛をもつが、背中に先端の白っぽい刺し毛が混ざることもある。
【分布】イスラエルからコーカサス、インド北部、中国西部、日本などに分布する。日本では北海道、本州、四国から捕獲記録があるが、北海道を除くと約10個体捕獲されている。イスラエル以外の地域に生息するものを別亜種B.l.darjelingensis とする見解もある。
【県内の分布、生息状況】県内では尾瀬で2000年以降4個体が確認されているが、県内の分布の状況は不明である。ふつうは樹洞を昼間のねぐらとしていると思われるが、県外では洞穴や家屋から単独で確認された例もある。
【生息データ件数】3
【主要文献】
木村吉幸他(2002a)福島県の翼手類V.福島生物,(45):15-18.
木村吉幸他(2002b)福島県に生息するコウモリ類.哺乳類科学,42(1)
前田喜四雄(2002g)チチブコウモリ.(環境省編:改訂版レッドデータブック).


未評価 コウモリ目 ヒナコウモリ科

ユビナガコウモリ
Miniopterus fuliginosus (Hodgson)

【選定根拠】2001年に初めて生息が確認されたが、情報が少なく生息状況について判断できない。
【形態】前腕長45〜51mm、頭胴長59〜69mm、尾長51〜57mm、体重10〜17gで、狭長型の翼をしており、第3指の第2・3指骨長は、第1指骨長の3倍以上である(他のヒナコウモリ科は2倍以下)。
【分布】アフガニスタンからインド、中国、朝鮮半島、日本に分布する。国内では本州、四国、九州、隠岐、対馬や佐渡などに分布している。北海道からの生息の報告はない。
【県内の分布、生息状況】洞穴性コウモリで、日本海側では海蝕洞などに数百個体以上の大集団を形成することが知られているが、福島市の洞穴で初めて数十個体の生息が確認されたのが2001年である。現在のところ越冬地は確認されていない。
【生息データ件数】2
【主要文献】
木村吉幸他(2002a)福島県の翼手類V.福島生物,(45):15-18.


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福島県生活環境部環境政策室自然保護グループの許諾を受けて福島県教育委員会が加工・掲載しています。