理科野外観察の手引びき(小・中学校編)-011/82page

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6森林に入る光の量によって下に生える植物にはどんな違いがみられるだろうか

森林をつくっている樹木の形態は,幹の部分と葉の茂っている樹冠の部分があり,森林では樹冠が互いに接して全体として1つのまとまった層をつくっています。森林の最上部を林冠とよんでいます。林冠にはすきまがあ。て日光が林内にさしこみますが,その光の量が多いか少いかは,林内に二育する低木や下草に大きな影響を与えています。
図一14は,魚眼レンズをつけたカメラを,アオモリトドマツ林の中に上向きにおいて撮影したものです。
これは,ある場所での植物の受ける光の量を測定するのに利用され,全天写真とよばれます。
この林の中に二育する植物は,この写真でみられる林冠の木の葉のすきまからはいってくる太陽の直射光しか受けないので,写真で見える空の面積を測定することによって,その場所においての光の条件を考えることができます。

A日光が比較的射しこむ林
A日光が比較的射しこむ林
B日光があまり射しこまない林
B日光があまり射しこまない林
図-14 アオモリトドマツ林の全天写真(吾妻山鳥子平)

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