理科野外観察の手引びき(小・中学校編)-035/82page
17高さの変化で植物の分布はどのように区分されるだろうか高い山に登れば,登るにつれて気温がさが一・てきます。ふつう100m登ると,気温は約6℃さがるといわれています。こうした気温がさがれば,植物分布も変わってきます。これを垂直分布といいます。
福島県は,山岳地帯の標高およそ1,500m以上が亜寒帯に相当する亜高山帯となり,また2,000m内外の山頂附近が,しはしば高山帯となっています。
福島市から,吾妻山の頂上までの標高にともなう地帯と,理想的左植物帯の移りかわりのありさまを考えてみると,次のようになります。
標高 地帯 植物帯 60〜300m 平地帯 モミーイヌシテ帯 300〜600m 亜低山帯 ミスナラーブナ帯 600〜1,500m 低山帯 ブナ帯(山地帯という) 1,500〜1,900m 亜高山帯 アオモリトドマツ帯 1,900m以上 高山帯 ハイマツ帯
図-39 新しい火山ではなく低木化したキタゴヨウが侵入(吾妻小富士)