理科野外観察の手引びき(小・中学校編)-042/82page

[検索] [目次] [PDF] [前][次]


図-47 川の流れによる浸食作用(南会津郡下郷町塔のへつり)
岩石の割れ目に入った水の圧力や,その時の空気の圧縮による作用,岩石の破片やれきが再び岩石にぶつかる1作用とともに.海岸をしだいにけずりとっていきます。海岸に見られる切り立った涯(海食涯)はこのようにしてできたものです。また,この涯の一部に断層や割れ目などの弱い部分があると,海水ははげしくその部分をけずり,いったんくぼみが出来た部分は大きくけずりとられて穴(海食洞)があいてきます。図-48はいわき市の海岸に見られる海食涯と海食洞です。
海水によってくだかれた岩石の破片やレキは,波によって平らになった海底に
たまり,やがて平らな台地(海食台地)をつくります。この時,沿岸流が破片やレキを持ち去るような条件にあると,次々に海岸がけずりとられてしまいます。
波による浸食の地形は,本県の海岸線のいたる所に見ら札特に双葉郡の海岸線には切り立った海食涯が並ひ,みごとな景観を呈しています。
図-48 波による浸食作用(いわき市沼ノ内)
図-48 波による浸食作用(いわき市沼ノ内)


[検索] [目次] [PDF] [前][次]


掲載情報の著作権は福島県教育センターに帰属します。