中学校技術・家庭科学習指導資料-013/50page

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この電流をさまたげる作用を
誘導リアクタンス,または,リアクタンス

といい,その式は,
誘導リアクタンス=2πfL……で示される。
これは,コイルの抵抗作用または交流抵抗ともいい(単位はオーム),オームの法則が成立するのである。いま,L(H)のインダクタンスだけのコイルに,周波数f(H2)の交流電圧E(V)を加えれば

電流(I)=電圧(E)/誘導リアクタンス(2πfL)

の電流が流れるのである。
イ 位相のずれ
グラフ−1

コイルの場合は,グラフ−1のように,電圧と電流が同相にならず,その波形がずれるのである。コイルに交流が流れると,その電流の変化のため,起電力eLが生ずるが,この起電力eLは,電流の変化が大きい程大きい。電流がゼロの付近は,他の部分より電流が時間に対して,変化する速さが速いので,eLも大きいが,電流が最大付近は電流は大きいが,その変化がないのでeLもゼロとなる。したがって,eLとのつりあい上,電圧eが電流より90°ずれるのである。
つまり,

電流の位相は常に電圧の位相より90°おくれる。

のである。
2)コンデンサと交流回路
ア コンデンサの抵抗作用
コンデンサに直流電圧を加えた場合には,はじめは大きな電流が流れ込んで電流をたくわえ(充電),その電圧が上がっていくと電流が小さくなり,コンデンサの電圧が電源電圧と同じになると,電流は流れなくなる。


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