中学校技術・家庭科学習指導資料-027/50page

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(4)回路計を抵抗計にして,導通と絶縁試験を行なう。特に,各部のハンダ付け,スイッチ片の接触,絶縁状況は完全であるか調べる。
(5)差込みプラグを電源に入れ,スイッチをONにし,パイロットランプの点燈をたしかめる。
(6)食器に水10ミリリットルを人れ,スイッチをONにすると電通し水が蒸発しはじめる。蒸発が完了すると食器底は急に温度が上昇し,フェライト磁石は磁性を失なって落下する。連動棒とスイッチ片が離れるのでOFFの状態となる。
(7)ストップウオッチと温度計(150℃以上のもの)を使い,時間の経過による温度上昇と蒸発の終始,フェライト磁石の落下点をグラフ化するのもよい方法である。
(8)スイッチをONにしてから,OFFになるまで6分以上かかる場合は,水景を加減し,調整用つまみで吸引力を調整し,時間のかかりすぎを防止する。
8 解説
(1)電気炊飯器のサーモスタット
電気炊飯器には,直接加熱式と間接加熱式の二通りがあるのは,すでに承知ずみのことと思われるが,その代表的な回路図を示すと,次のようになる。
○直接加熱式 ○間接加熱式
図−1 図−
図−1 図−2

図−1の回路図に示された,サーモスタットには,バイメタルを利用した,バイメタル式とフェライトのキューリ一点を利用したフェライト式がある。後者は,熱板の中央に円筒のようなものが突起している型がそれであり,直接加熱式の炊飯器にみられる。
バイメタル式は,その作用によって,リレースイッチなどと連動していて回路を開くようになっている。つまり,飯がたきあがると気化熱として放出する熱量が少なくなり熱板や鍋の温度が上昇するので,バイメタルが湾曲し,そのエネルギでスイッチを開いたり,あるいは,電磁石の接点と接触することにより,電磁石を作動きせ,その吸引力でスイッチを開くようになっている。とかくすると電気炊飯器のサーモスタットは,このバイメタル式だけと誤解しがちなのである。次にフェライト式サー


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