小学校福島県診断標準学力検査問題分析結果報告1977-022/42page

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領域 比較的理解されている内容 比較的理解が劣っている内容
物質とその環境 (科学的能力) 1.生物教材における科学的能力
 科学的能力をみる10問の中で,有意差をもって向上したものが6題,低下したものが1題である。46年度に比較し,向上していることがわかる。  光合成の実験では,ふ入りの葉にすずはくをかぶせて光を当て,ヨーソデンブン反応の出る部分を予想すること,実験の結果を解釈することの二点が向上している。
1.生物実験における条件統制
 条件統制については,前回の46年度の検査でも低く,問題点として指摘されたが,今回の検査でも,カビの生育と温度との関係を調べる実験では24.4%と低い正答率を示している。カビの生育できる温度条件の中で,温度以外の条件を等しくして実験をおこなうのであるが.ひとつひとつの条件の吟味が十分におこなわれないため,このような結果が出ているものと思われる。条件が統制されなければ実験が成立しないことの意味を指導する必要がある。
物質とエネルギー (知識・理解) 1.日光による物のあたたまり方
(1)熱の移動については,第5学年で学習している伝導や対流に対して,「放射」による物のあたたまり方が区別できる。すなわち「針金のはしをあたためると,しだいに手にもっているところがあつくなる」とか,「ふろをわかす」ことに対して「日かげは,日なたよりすずしい」や,「夏,砂浜の砂があつくなる」のように放射による熱の伝わり方を区別する問題では,正答率が74.8%でよく理解されているといえる。
(2)熱も光と同様に,鏡などで反射される問題では,正答率が67.6%でよく理解されている。
2.滑車にはたらく力の大きさについて
 定滑車を使っておもりとつり合う力を求める問題では,正答率75.4%で,よく理解されている。動滑車の場合は正答率47%で,前回の35%よりやや向上しているが,動滑車と定滑車のちがいを,てこや,てんびんのはたらきと対比しで理解させる必要がある。
3.違う種類の水溶液を混ぜあわせたり水溶液に金属を入れたりしたときに現
1.滑車・輪軸のはたらきについて
(1)滑車においで物を引き上げるのに動かす距離は,物を引き上げる距離の2倍になること。(1個の滑車使用のとき)
○問題例

問題例

 上図で,誤答のうち(ア)が最も多く,(72.5%)この場合,引く力は半分でも,距離は同じと考えがちである。  正答率は40.2%と低く,実験を通して,理解させる必要がある。
(2)輪軸にはたらく力の大きさは,てんびん,てこのはたらきに似ていること。  半径8cmと4cmの大小二つの輪軸で,大きい輪に8Kgのおもりがかかっているとき、小さな輪にかかるお


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