小学校理科教材指導のてびき-028/80page
6 てんびん
1 種類と構造
小学校で使用するてんびんは,上ざらてんびんで,ひょう量は100g(感量0.1g)または200g(感量0・2g)で組分銅つきが理振法に規定されております。ひょう量100gのものは100gまでしかはかれません。また感量0.1gなので,0.1g以下ははかれません。
最近多くなっているのは直点ツマミ方式ですが,従来のものと比べていずれがよいとも一概にはいわれません。(写真-20,写真-21参照)
写真-20 調整ねじ式上ざらてんびん
写真-21 直点ツマミ式上ざらてんびん
ひょう量100gと200gのどちらを準備したらよいかは,実験の内容を考えて決めます。
例えば,ビーカーの質量を測定し,更にそれに食塩水などを入れて全質量を測定するような場合は,(現行4年生,食塩水の重さをくらべてみる)100cm3のビーカーは50g〜60gありますから,水50cm3を加えると,ひょう量100gのてんびんでははかれなくなります。
数量は最低限実験の班の数と教師専用1台とが必要になります。保管は準備室の棚に置くよりは実験室の方に保管した方が,いつでも使うことができ,また持ち運びに便利なのでよいと思います。持ち運びは両手で行います。
上ざらてんびんの各部品は,本体に合わせて製造してあるので,ほかのてんびんの部品とは互換性がありません。特に本体と上ざらの製造番号は一致していなければなりません。
上ざらが破損したり,紛失したときは,そのてんびんは廃棄するのが原則です。