小学校理科教材指導のてびき-029/80page

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分銅は組になっておりますが,本体とは番号などで一致させてないので,分銅が紛失したり,さびてしまったときは,その分銅だけを購入して補充していきます。分銅はひょう量100gのときは,50g,20g,5g,1g,500mg,100mgが各1個,10g,2g,200mgが各2個入っております。1g未満の分銅は板状になっているので板分銅というときもあります。

2 操作法

(1)0点調整

 上ざらてんびんには,水平調整装置がありませんが,水平には非常に敏感なので,必ず水平な台上に置かなければなりません。ハケ,筆などでほこりやごみを十分に除きます。上ざらの裏側に本体番号と,1とか2の記号が入っており,また,本体のさおにも番号が入っているので,本体番号と上ざらの番号を一致させます。また,1の番号は左側,2の番号は右側のものと決まっておりますから,必ずそのようにのせます。

 上ざらに何ものせないで,静かに振らしてみます。指針が度表の中央線を中心に左右に等しく振れないときは直点ッマミ,または調子玉をまわして等しく振れるように調節します。(0点調整)このとき,静止させようとして手で止める人がおりますが,それは間違いです。中央線を中心に左右に等しく振れておれば,それで正しく0点調整が行われたことになります。

(2)-定の質量をはかりとるとき

 1)固体の場合

 左右のさらに薬包紙をのせます。水酸化ナトリウムは,次の液体の場合と同様にします。薬包紙は1つの薬品に使ったならば,他の薬品には使うことはできません。薬包紙がないときは,なるべく軽くてとり扱いやすい同じ大きさの紙を代用します。薬包紙で0点がずれたら再調整します。左側にはかりとろうとする質量だけの分銅をのせます。右側に固体を少しずつのせていきます。このとき終り近くなったならば,手で薬さじなどを軽くたたきながら,少しずつ加えていきます。このときも手でおさえて指針が中央線にきているかどうかをみる必要はなく,左右に等しく振れているかどうかをみます。左右のふれが等しいときに正しくはかりとられたことになります。もし左ききの人ならば,ここにのべたさらの使い方を逆にしてやります。要は,物とか分銅の加減をやりやすいように,利き手の方でそれをやるようにすればよいのです。


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