小学校理科教材指導のてびき-030/80page
2)液体の場合
この場合は薬包紙はあってもなくてもかまいません。写真-22のように右側にビーカーなど容器をのせ,左側に分銅(または分銅の代りになる散弾や粘土など)をのせてつりあわせます。
次にはかりとろうとする質量の分銅を左側にのせて,それ以後固体の場合と同じように操作します。このとき液体などを上ざらにこぼさないように,注意しなければなりません。
写真-22 散弾でつり合わせた状態
(3)与えられた物の質量をはかるとき
今度は左側に与えられた物をのせ,右側に分銅をのせていきます。物と同じ位の分銅をのせ重ければそのすぐ下の質量の分銅と交換します。ここで軽ければ,分銅を追加します。また重くなったらその下の質量の分銅というように操作を繰り返えしますから,時間がかかります。
終ったならば,分銅を上ざらにのせたまま,分銅の質量を合計し,記録します。次に分銅を箱に戻しながら,再び確認していきます。
(4)測定が終ったならば
分銅の個数を確認し,薬品などの付着物をとり除きます。てんびんをハケか筆で掃除をしてから上ざらを左側に重ねます。てんびんと分銅を1組にして所定の場所に格納します。
3 操作上の注意
ひょう量は1人で行い,てんびんの真正面に位置しててんびんを操作します。支点のとこるの金属が摩耗すると使用できなくなるので,上ざらを一方に集めてから衝撃を与えないように静かに持ち運ぶようにします。支点およびその他の部分のさびは,薬品などの付着でおこるので,使用後は必ず拭きとります。すでにさびついているものは油布などで拭きとりますが,支点がさびついたものは使用不能になります。分銅は付属のピンセットで取り扱います。
感量0.1gの上ざらてんびんは器差が±0.1gであるので,分銅の値が20.0gあったとすれば,その質量は19.9gから20.1gの間にあるということになります。