小学校理科教材指導のてびき-031/80page

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そのためこれを20.0±0.1gと表わすこともありますが,小学校では誤差の取り扱いをしないので,20.0gとします。この場合20gと20.0gは測定値のとり扱いは異なるので20.0gを20gと表現してはいけません。従って同一物をひょう量したときでも20.0gと19.9gは異なるから,一方の測定が間違いだと表現してはいけないのです。測定を繰り返えしていくと,その結果は19.9,20.0,20.1のどれかの値になることが期待されるということです。

4 使用教材例

 使用教材は割合少なく,現行指導要領の4年生,食塩水のこさと重さ,物のうきしずみ,てんびんなどで使う位ですが,小学校で扱う測定器具では精度の非常に高い器具なので十分に使いこなせるように指導しておきたい。

 これらの教材以外の例としては,次のような場合も考えられます。

 二酸化炭素は空気より重いことを実験でたしかめるとき,教科書のように手製のはかりを使う方法もありますが,上ざらてんびんを使うのもよい方法です。

 図-41のように,上ざらてんびんの両方に広口ポリエチレンびん(薬品の入っていたポリびんを水で洗ったもの)をのせてつり合わせます。一方にガラス管がびんに接触しないように気をつけながら気体発生器から二酸化炭素を送り込むと,次第に二酸化炭素を送っている方が重くなって下がってくるようになります。

図-41 二酸化炭素の重さをはかる
図-41 二酸化炭素の重さをはかる


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