小学校理科教材指導のてびき-053/80page
4)顕微鏡の視野で正しい数字に見えるように定規を戴物台におかせる。(定規をさかさにしてうら返せばよい。)
このようにして,顕微鏡で見える像は倒立像であることを理解させる。
5)透明定規の目盛を戴物台の穴の中央に置く。目盛の黒い線はどのように見えるか。
6)定規を左右に動かして,それぞれの倍率の場合に1mm目盛幅で,視野の直径を測定させる。この場合対物レンズは(10×)にし,接眼レンズの倍率を変えて行う。
7)目盛の黒い線を視野の中央にもってきて鏡筒を少し上げ,レボルバーをまわして対物レンズを(40×)にしてみる。(図-57)
図-57
8)ピントがあったら,定規と対物レンズとの距離を,他の定規を立てて横から測定させる。同様にして,他の倍率でも測定させる。
このようにして,顕微鏡で見る場合の大きさの概念をある程度把握させておけば実際に検鏡のとき,大きさがわかって興味をもつようになります。
(2)顕微鏡用簡易指示板の作り方と使用法
はじめて顕微鏡をのぞかせ,拡大されたものを見せるとき,児童が何を見ているのか把握するのに苦労します。その際に指示するものがあれば大変便利です。
1)簡易指示板の作り方 厚手のTP用紙を1.5cmの正方形に切り,角をとって八角形にし,図-58のようにカミソリの刃で傷をつける。
※作るとき指紋などつけてよごさない。検鏡の際に見にくくなるため。
2)使用法 図-58のように,まず接眼レンズの上部を回してはずし,中の絞りの位置に,上記の指示板を入れ,上面レンズをもとのようにはめて,鏡筒にはめこむ。接眼レンズを回し,プレパラートを動かして観察の対象となるものを指示する。
※矢印がぼけるときは紋りの位置を調節する。
図-58