小学校理科教材指導のてびき-073/80page
な形の星座が見えます」というように指導する。
3)実際の夜空における北斗七星の大きさ(広がり)をつかませるようにする。北斗七星の広がり(視角約26℃)を,腕をのばしたときの,こぶしの大きさで2つと,指3本のひろがりに見える位置に児童を集めて把握させる。児童が星座を見つけることができないのは,実際のひろがりをつかめないことが大きな原因である。
4)観測板の使用法,記録の要領を説明する。
5)スクリーンに投影した星座を観測板を用い,観測の実習をする。
(4)使用上の留意点
1)周囲からの光の障害のない見通しのよい場所を選ぶようにする。
2)観測板をのせる台は,できるだけ高い方がよい。特に天頂附近の星座を観測するときは,低い状態ではやりにくい。
3)観測板の脚の部分に,重いものをのせて固定し動かないようにする。
4)方位磁針で方角をたしかめ,地平線の地形や建物などを必ずスケッチしておく。観測板が動いた時に容易に補正することができる。
5)観損孔から星座をのぞくときは,常に目を観測孔につけるようにする。少しでも離れると星座のひろがりが大きくかわってしまう。
6)北斗七星を手がかりにして,北極星を見つけ,そのお互いの位置関係を観察する。このとき,はじめに記録する位置は,1〜2時間後もシート面から星座がはずれないように,おおよそ指導しておく必要がある。
7)暗やみでの作業なので,TPシートに記録できたかどうかわかりにくい。懐中電燈でTPシートを照らしてもわからない。その時には,TPシートの後に紙をあて,前から照らすと記録できたかどうか確認できる。
8)家庭で観測したTPシートを0HPで投影して,これをもとに授業を進めるようにすると効果的である。
まず,教師が観測してみて,その上での困難点を考慮し,5年生という発達段階を考え,きめ細かな事前指導をして,はじめて家庭学習が可能になるものと思います。星座の学習は,実際の星を見ることなくして,目標を達成することはできません。星に興味と関心をもたせることこそ,大切なことだと思います。