小学校理科教材指導のてびき-077/80page
置します。太陽の南中時刻は経度差1°につき4分,1′につき4秒の割合で,東にあるほど早くなります。したがって教育センターでの南中時刻は,44′×4分=176秒すなわち2分56秒早くなります。
9月22日東京での南中時刻は11時31分59秒なので,教育センターでの南中時刻は,11時31分3秒と求められます。
この時刻に,地面に垂直に立てた棒(あるいはおもりをつけたひもを垂らす)のつくる影が正しい北の方向です。1度測定したら,10mほど離れた2点にレンガを地面にうめこんでおくと便利です。
イ 赤道儀式のそなえつけ
(ア)バランスをとる。
・赤緯軸を水平にし,赤経クランプを締める。赤緯クランプをゆるめて,鏡筒の対物レンズ側と接眼レンズ側を手で軽くおさえながらバランスをとる。
・赤経のクランプをゆるめ,鏡筒側とバランスウエイトとのバランスを手で軽く押えながらとる。バランスウエイトを移動して修正する。
(イ)望遠鏡の鏡筒を極軸に平行にしておいて,極軸を真の南北方向に合わせる。
(ウ)極軸の傾きを緯度に正確に合わせる。目盛の付いてないときは,クリノメーターまたは大きい分度器を用いる。
(エ)赤経,赤緯のわかっている天体をとらえて赤緯目盛を調べ,天体の赤緯を示すまで極軸の方向と傾斜を修正する。
(4)観測のしかた
ア 低倍率から観測する。接眼レンズは,必ず40mmか25mmを使用する。
図-82 バランスをとる