OHPの活用とTP制作の手びき-061/152page

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算数・数学科

1.算数・数学科におけるOHPの活用

 OHPの普及にともない,算数・数学科でもOHPの活用が盛んになり,すぐれたTPが多くの教師によって作成されている。すぐれたTPは児童生徒の理解を助け,ひいては算数・数学に対する興味を持たせるはたらきもする。この意味で,一枚のすぐれたTPの持つ意義は大きい。
 しかし,TPも用い方によってはむしろ有害になる場合もあるのでその使用については十分な配慮が必要である。たとえば,

・複雑なもの,計算過程の長いもの,は適さない。
・OHPで投映したものをノートさせるのは,のぞましくない。
・板書しにくい内容で,しかもノートするのに時間のかかるものについては,TP化すると同時にプリントをし,児童生徒に配布する。
・重要なものについては,OHPで投映した後,板書で説明する。
 また,次のようなTPの用い方は効果的である。
・動的な操作を要するものに使用すると,効果的な場合がある。
・復習にOHPを用いると時間が短縮される。
・児童生徒に,クリアシート,ペンを渡し,TPで発表させると,内容が明確になり時間も短縮される。

 以下に,算数・数学科におけるTPの活用例をいくつか示すが,これらの例から,何らかのヒントなりアイディアなりを得ていただければさいわいである。

2.算数・数学科におけるOHPの活用例

(1)三角形,四角形の指導にOHPを活用する例

 ◎小学校第2学年
 ○単元名 いろいろなかたち
 ○本時のねらい

 ・三角形,四角形の構成要素(辺,頂点)を理解させ,さらに,これらの構成要素に着目して三角形,四角形が弁別できるようにする。

指導過程

学習内容 指導上の留意点 OHPの活用
1.いろいろなかたちのものをなかまわけする。

(1)直線についての説明を聞く。

(2)直線でかこまれた図形をえらぶ。
○はじめは自由な観点で分類させ,しだいに辺,頂点に着目して分類するようにさせる。
○直線はまっすぐな線でもよいが,「紙を折った折り目の線」と定義してもよい。
○OHPのステージ上で児童に操作させる。
TP1

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