OHPの活用とTP制作の手びき-087/152page

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図画工作・美術科

1.図画工作・美術科におけるOHPの活用

 図画工作・美術科の教育の目的は,制作の喜びを深く味わわせることを通して,「創造」のこころと「表現」の力を育成することにある。
 子どもたちを取り巻く社会環境の変容は目まぐるしく,「教育の現代化」が望まれている今日,美術教育においてもこれに対処していきたいものである。「創り出す力」と「心のひびき」を大切にするこの教科においては,従来の指導法に加え,児童・生徒に適した新しい指導方法を研究し,実践していかなければならない。
 図工科・美術科におけるOHPの利用は,学習の補助的役割としてその効果と価値が認められるようになった。機器の機能や特性を理解し,いままで成し得なかった教科本来の目的に迫るためにも更に研究を進めていきたいものと思う。
 そこで,この教科でのOHPの活用にあたっては,どのような学習場面で,どのように活用すれば効果的かを考え,美術学習活動の中からいくつかの例を上げてみた。実際の授業では,更にいろいろな創意を加えて活用願いたい。

2.図画工作・美術科でのOHPの活用例

(1)用具の取り扱い方の指導での活用(小学校低学年・中学年)

 用具や工具の取り扱い方の指導は,単に技術指導ではなく,手を使って作ることから,より能率的に正確に作業を進めていくために,正しい持ち方や取り扱いをすることが前提となるものである。
 学年の発達段階に応じて正しく教えることにより,表現技術を高めることは勿論のこと,学習活動の中で物を大切にする躾や事故防止に通ずるものになる。
 1)はさみの取り扱い方
 ○ねらい はさみの種類を理解し,それぞれの性質に応じての正しい持ち方と切り方ができるようにする。

TP  活用のし方・留意点
TP1

TP1

○TP1により,はさみの種類と用途を理解させる。
 
・(イ)糸切りばさみ,(ロ)裁ちばさみ,(ハ)紙ばさみ,(ニ)ピンキングばさみをあげ,説明する。
 
○TP2をTP1に重ねる。
 
・はさみの正しい持ち方を示す。
・はさみの特性に応じて,指のおき方と握りの感覚を正しく身につけるようにする。
・準備した裁ちばさみと紙ばさみを使い,TP1,TP2と教師の範示によって,実物使用の練習をする。

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