OHPの活用とTP制作の手びき-136/152page

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特別活動

1.特別活動におけるOHPの活用

 「特別活動」の領域では,各教科や道徳と比して,OHPの活用については未開発の部分が多いが,積極的に利用することによって,多様な活用場面が考えられる。
 学級指導において,1枚のTPが,児童生徒の解決意欲をもりあげ,共同思考を深め,一人一人が自分のあり方を真剣に考え,実践への意欲化がはかられることは,よく経験することである。また,遠足の事前指導にあたって,目的地の絵地図をスクリーンに大写しすると,児童はいっせいに地図にひきつけられる。これによって,道順や見学場所を容易に理解させることができるし,教師の実地踏査の時の写真TPなどを用意しておけば,見学するものに対する事前研究の意欲を喚起することもできる。
 学芸発表会などにおいても,幕間を利用して劇の出演者の紹介やあらすじの解説などにOHPの活用を工夫していけば,ともすると平板になりがちなものに対して,変化や色どりを加えることができる。
 さらに,交通安全の指導にあたって,児童生徒に直接体験させることが不可能な場面を,TPの作成を工夫することによって間接的に経験させ,理解を深めていくことができるようになってくる。
 このように,OHPの活用場面は,特別活動の広い範囲にわたって考えることができる。

2.指導場面に即したOHPの活用例

(1)学級会や各種委員会などでの会議記録のための活用例

〔利用の状況〕
〔利用の状況〕
 これらの会議では,普通,2名の書記が記録を分担する。ひとりが黒板に,他のひとりが会議の記録簿に記入するという形ですすめられる。
 板書をするものは,ほとんど立ったままで,話し合いが長くなったり,議論が錯そうしてくると,幾度も消したり書き直したりする必要がおきてくる。
 そこで,OHPに「ロールシート」を取りつけ,そこに書かせるようにする。
 この場合,書き入れる児童生徒の目を保護するために,「減光装置」を働かせるか,直射光を弱めるために,「カラーシート」「カラーボード」「方眼シート」のいずれかを,ロールシートの下敷きとしてはさんで置くようにするとよい。
 このようにすると,書きながらスクリーンや黒板に投映することができ,議論がもつれたりしたときも,ロールシートを前にもどし

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