OHPの活用とTP制作の手びき-138/152page

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たいいくがかりより

が「複写機」でTPに複製して使用させるようにしたい。そうしたうえで,「水性ペン」で採色させる。
 中・高学年の児童や中学校の生徒には,前日の放課後や休み時間に,無地の「ポリシート」や「セロファンシート」などを利用させ,「油鉛筆」や「水性ペン」を使用させて,一目でわかる楽しいものを描かせるようにする。

(3)学級指導における活用例

 学級指導では,全員に共通する問題となる題材をとりあげて,児童生徒一人一人が,自分自身の態度や行動をどのようにするかを,自分自身の意志(判断)で決定させ,自分自身の力で向上するように促していくところに意義がある。
 そのためには,学級指導の指導過程は,「自己理解(自分のありのままを自分自身の力でとらえさせる)」→「自己表現(自分自身のありのままを話し合いの中で表現させる)」→「自己指導(自分自身の人間的な弱さを克服して,自分自身を向上させるための態度や行動について,自分自身の意志(判断)で決定させる)」という過程が基本になるといわれている。
 したがって,児童生徒の発達段階に応じて,とりあげた問題と自分自身とのかかわり合いを真剣に考えさせ,自己理解を深めさせていくことが,学級指導の授業を成功させる重要なポイントになる。
 多くの場合,具体的には,授業の始めに提示される学級や学年の全員に共通する問題を示す資料の質が授業の効果を左右する。その資料は,児童生徒のありのままの実態を浮き彫りにした,真実性のあるなまなましいものであることが望ましい。
 そこで,このような条件をふまえた資料として活用した自作TPの例を示すことにする。

〔教師の手書きによる白作資料TPの例〕
〔教師の手書きによる白作資料TPの例〕

〔小学校中学年における「学級生活や学校生活への適応に関する指導」の例〕
 1)題材名
 「雨の日の休み時間の過し方―みんなでいつもあばれてる―」(配当1時)
 2)題材設定の理由の要旨
 雨の日は,ともすると事故に結びつくような休み時間の過し方が多い。特に,中学年の場合は,学校生活に慣れてきた反面,自分自身の行動を規制することができないということが目立つ。そこで,雨の日の休み時間のありのままの児童の姿を資料として提示しそれぞれに対してどのようにすればよいかを考えさせ,望ましい態度や行動

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