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福島盆地の模式断面図 |
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いわきの模式断面図 |
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猪苗代の模式断面図 |
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一方,阿武隈山地と奥羽脊稜山脈にはさまれた中通りには,白河,矢吹〜須賀川,郡山〜本宮,二本松,福島の各盆地,平野が発達しており,その山沿いには,扇状地が多く見られ,阿武隈川とその支流沿いには,河岸段丘が各所に見られます。
本県の観光のメッカでもある磐梯,岳妻,安達太良,猫魔,那須など標高1800〜1900m級の火山群が連なって奥羽脊稜山脈を形づくっていますが,これらの火山は,花樹着類,結晶片岩類,古生層,中生層等を基盤とし,その上に新第三紀中新世(約2000万年前)の地層や同じ頃の火山岩類が分布し,更にこれらの地層を覆うようにして,鮮新生から第四紀の始めにかけての火山活動で火山灰や,溶岩等を噴出して各火山ができ上りました。
県土の中央には,火の山をバックに猪苗代湖が静かに横たわっています。この大きな湖もこれらの火山活動と関連が深く,鮮新世を通じて激しい断層や褶曲運動がおこり,現在の湖から裏磐梯にかけて地盤が下り,地溝状の猪苗代盆地が形成され,猪苗代湖の骨組が出来上りました。この地殻変動で出来た川桁断層や石筵断層のような大きな割目に沿ってマグマが上昇して安達太良,東吾妻火山等が生まれたのです。 |