-野外観察の手びき-浜通りの地層と川原-018/170page
4) 板(ベニヤ板)を白くぬって,その上に粘土,砂,レキを並べ,水中に板を沈めると,粒.の小さいものの方が流されやすいことを観察する。
5) 水の流れで,曲っている外側の川岸,けずられているようすや,それを防ぐための護岸工事や,くいが岸に沿って打ってあるようす,また規模の小さい現象として,つもった川原の土砂(一段と高い氾濫原)がけずられているようすを観察し,自然の偉大な力に直接ふれさせ,流水のはたらきを皮膚で感じとらせる。
6) 川原につもっているレキは,どのような時に運ばれてくるのか話し合わせ,レキのいくつかにペンキでしるしをつけ,長期にわたりその移動を観察しよう。
(4) 川原のレキの観察とデーター整理
川の観察を通して,流水のはたらきを実感として受け止めた瞬間から,同じ川で,そこから離れた場所での観察の必要性を感ずるようになるでしょう。では,次にレキの観察や整理のしかたについて述べてみましょう。
【実習例】
1) 観察場所の選び方
川原のレキや砂のつもり方は,所によってかたよりがあるので,レキの分布が,川原での平均的なつもり方や集まり方をしている場所を選ぶことが大切です。
2) 調査レキの取り出し方
観察場所で調査(採集)レキを取り出す方法には,方形枠法・線状法十字線法の三つの方法がありますが,よく用いられるのが方形枠です。
方形枠法は,選んだ場所や棒やロープを用いて1m四方の方形で囲い,
水中のぞき箱
観察場所の設定
大きさでわける