-野外観察の手びき-浜通りの地層と川原-028/170page

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 1) 川が見通せる場所から,川の流れや,川原のレキ,砂防堤,川岸などを観察する。
 2) 砂防堤が見られるが,これは流れが急で,川底がけずられることを防ぐ目的をもっており,上流でよく見られます。
 3) 川原のレキは大きく,1mを越える巨レキがゴロゴロ川床に見られ,中流や,下流では見られない上流の特徴です。
 4) 川は大きくうねっています。その曲がっている外側の川岸は,流水でけずられて岩はだが見られます。
 5) レキの大部分は花崗岩であるが,ほかに硬砂岩や,緑色片岩も混っています。これらのレキは,阿武隈山地をつくっている主な岩石です。
(3) 川原のレキを調べる。
川原に立って,平均的にレキがつもっている場所を選定する。
 1) 川原に1m四方の方形を棒やロープでかこむ。 
 2) 方形わくの中に入っている10cm以上の石を,10~20cm,20~30cm,30~40cm,40cm以上に分け,その数を調べる。 3) これらの石を,その形で,まるい石(角がとれまるみをおびている),ややまるい石(まるいが,部分的に面が残っている),角ばった石(割れ口のように角ばっている部分がある)の3つに分け,その数を調べる。
 4) 最後に色,模様,手ざわりなどの特徴で分ける。
(4) 調べた結果を次のように表にまとめる。
レキの大きさ〔cm〕 レキの形

レキの種類

10~20 20~30 30~40 40~ 亜円 花崗岩 硬砂岩  
7 3 2 1 2 8 3 6 7  
54% 23% 15% 8% 15% 62% 23%      

宇多川の上流
宇多川の下流(中村第1小学校のところを参照)の資料と比較し,川原のレキは,下流ほど小さく,まるい形のものが多くなることに気付かせる。

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