-野外観察の手びき-浜通りの地層と川原-043/170page
と外側の流速を測り比べてみる。
(4) 川原のレキを調べる。
川原のレキと砂のつもり方が平均的である所を選んで,1m四方の方形枠で囲う。
1) 方形枠の中に入っている長径5cm以上のレキを全てビニルシートに取りだす。(表面に見えるレキのみ)大きさによって,5〜10cm,10〜15cm,15〜20cm,20〜25cm,25〜30cm,30cm以上に分け,その数を調べる。
2) レキの形で分ける。
レキの形をまるい石・ややまるい石,角ばっている石の3つに分けその数を調べる。
3) 川原のレキの大部分は,緑色片岩で,ほかに花崗岩や硬砂岩が見られます。
これらのレキは,阿武隈山地東縁部に分布している岩石で逆に川原のレキから上流の地質を推定できます。
(5) 調べた結果を次のように表にまとめる。
大きさ〔cm〕 レキの形 種類 10〜15 20〜25 30〜 円 亜円 角 花崗岩 緑色片岩 硬砂岩 20 3 2 5 20 9 3 13 1 80% 12% 8% 20% 44% 36%
新田川中流上流や下流の川原のレキの資料を作り比較させることにより,流水のはたらきを一層理解させられます。また,上流や下流の川原の様子をうつしたススイドを作成しておき,提示すればなお効果的です。