-野外観察の手びき-浜通りの地層と川原-051/170page
大甕小学校
1.地層の観察
(1) 観察する場所
学校の裏の東側の崖
(2) 地層の全体が見通せる所から地層を観察する。
1) 重なっている地層ができるだけ多く観察される場所で,崖や地層のようすをスケッチする。
2) 地層の重なり方,色などの特徴を書き入れる。
3) これらの地層が重なって山ができていることを理解する。(3) 地層に近づいて,それぞれの地層の特徴を調べよう。
(A)層は4mの厚さで淡黄褐色の地層が水平につもっている。この地層を手でさわってみるとザラザラしているが,砂とはちがっています。これは火山灰が砂に混じっているためです。この地層はくわしくは,凝灰岩質砂岩からできています。
(B)層は1mの厚さの粒の細かい泥層で,色は暗灰色です。泥岩は粒が細かく水を透しにくい性質があるので,泥層に含まれている鉄分が地下水にとけている酸素で酸化された程度が小さいため,地層の色が暗灰色を示しているのです。
(C)層は0.7mの厚さの粒の粗い砂層です。注意して見ると(B)層にも含まれているが泥炭がはさまっています。またこの泥炭がはさまっているということはこの地層ができた当時は,この付近は入江のようになっていたと考えられます。
(C)層の上には8m程,うすい砂層と泥層が交互に重なり合ってつもっています。この(D)層のつもった当時,この付近は浅くなったり,深くなったりを繰り返していたことがわかります。