-野外観察の手びき-浜通りの地層と川原-053/170page

[検索] [目次] [PDF] [前][次]

さな粒が含まれています。この粒はパミス(軽石)と呼はれ,火山噴火の時,火山灰と一緒に噴出した物質です。このことから(C)層は火山活動でできた地層と考えられ凝灰岩層と呼ばれています。パミスのような目立った粒を含んでいる地層を目あてにして,近くの崖を調べ地層の広がりを確かめて下さい。
 (D)層は10cm前後の円レキがつもってできたレキ層です。レキの多くは白っぽい花崗岩で,これらの花崗岩の多くはやわらかくなっています。
 これらの地層の重なり関係を見ると,(A),(B),(C),(D),(E)層は,それぞれ水平に重なっていますが(D)層だけは斜めになっています。これは(A),(B),(C),(D)層が水中につもった後で全体が陸化し、流水などでけすられたのです。(D)層のレキの形は川原のレキと似ています。その後流水のはたらきで遠くからレキが運ばれ,その上にたいせきした地層で川原に見られるレキ層より古く洪積世にできた段丘たい積物です。

金房小学校

1.地層の観察
(1) 観察する場所
 学校の北側の砂採石場
(2) 地層から離れて,地層の全体が見通せる所から地層を観察する。
 1) 崖をスケッチして,そこに見られる地層の重なりを書き入れる。
 2) 地層の色や模様などの特徴を書き入れる。
(3) 地層に近づいて,地層の重なり方,地層の厚さ,含まれているものの特徴地層をつくっている岩石などを調べる。 (A),(B)の地層にさわって見よう。手ざわりは,ザラザラと粒は粗く,色は白っぽい。これは花崗岩が風化してできた砂で,くわしくはアルコーズ砂岩(花崗砂岩)と呼ばれている砂で建設用に用いられます。
学校の北側の砂採石場

[検索] [目次] [PDF] [前][次]


掲載情報の著作権は福島県教育センターに帰属します。