-野外観察の手びき-浜通りの地層と川原-054/170page
(A)の層を注意して見ると,斜めの線が多く見られます。この模様がこの地層の特徴で斜交層理または,偽層と呼ばれ,海岸線の近くの沿岸流の激しい所で積ったものです。
(C)の層は(A),(B)の地層と同じ粗い砂からできているが,その中に5cm前後の円レキを含んでいます。そのため間隙も多くの水分を貯えやすいので,水分を多く含んでいるのが特徴です。
(D)の層をさわってみると粘土よりザラザラした感じを受けます。この地層は細かい砂からできている砂層で,厚さは3m程あり,その中に20cm程の厚さの砂レキ層をはさんでいます。
(E)の層は厚さ5m程で色は黄褐色をしており,水平にうすい地層が何枚も重なっている層理(地層と地層の境)が観察きれます。この地層に触ってみるとザラザラした感じで海岸の砂の感じと少し異なります。それは火山灰が混じっているためで凝灰岩質砂岩からできている砂層です。
崖の表面に褐色の土がうすくかぶっていて,この地層は火山で噴き上った火山灰がつもったローム層です.関東平野では相当厚いローム層が見られます。小高小学校
1.地層の観察
(1) 観察する場所
浄水場わきの工場向いの崖
(2) 崖から離れて,地層の全景を観察する。