-野外観察の手びき-浜通りの地層と川原-066/170page
る所から地層を観察する。
1) 地層の重なっている境を注意しながら崖をスケッチする。
2) 地層の色や,特徴があったら,スケッチに書き入れる。
3) 地層が重なって,丘を作っていることを観察する。
(3) 地層に近づいて観察する。
1) 足もとに注意して,地層に近づき、手でさわってみる。ザラザラしているが川原の砂のようでないことがわかる。この淡黄色の地層は,砂に火山灰が混じっている砂岩層です。
2) この砂岩の色は,淡黄色で,所によって青味をおびています。この色のちがいは,砂岩に含まれている鉄分の酸化の度合によるもので,青色の所は表面がくずれ,地層の内部が地表に出たためです。
このように表面の色だけで,岩石を分類する事はできないのです。
3) この砂岩層の上に,レキ岩の地層がつもっています。レキ岩層との境は直線的でなく,デコボコしているのが特徴です。
砂岩は,川床や海辺のような所で見られるように,水中でつもる時はだいたい水平につもっていきます。その後,水中から顔をだし陸化すると,表面が流水などの働きでけすられ,デコボコができるのです。
4) 砂岩の上のレキ岩のレキは,10〜20cm大のもので,形はまるく,川原でみられるようなレキであることから,過去の川原と考えられます。
レキは主に花崗岩や,中生代の硬い砂岩などです。
5) 現在の川原は,このレキ岩層より低い位置であり,浪江町一帯は,現在の川のはたらきでできた沖積平野であり,崖に見られるレキ岩は洪積世に川のはたらきでできた地層です。2.川原のようすと流水のはたらき
(1) 調べる場所請
戸橋より100m北の道路沿い。