-野外観察の手びき-浜通りの地層と川原-076/170page
4) 地層の重なりはどうなっているか。
(3) 地層に近づいて,地層の特徴を観察する。観察される地層は,川の浸食によってできた崖なので,水量の少ない時に観察するようにする。
1) 下の地層を手でさわってみる。
粒の大きさから,この地層を作っているのはレキ,砂,粘土のどれだろうか。
2) 地層の色はどうか。
3) 地層の中に横縞が見られる。泥層と土のレキ層との境は,直線かでこぼこか。
4) 砂や泥が水中につもる時は,平らになる。ところがこの泥層はでこぼこしている。どうして平らになっていないのだろう(流水の浸食の例)。
5) レキ層のレキの大きさや形を調べる。
6) 川原のレキを調べたときと同じように,形,大きさを分けてみる。
(4) 地層の広がりの観察
諸沢橋から川原に沿って,下流に100m程移動すると,川床に暗青色の地層が見られる。
1) 先に観察した泥層と川床や岸に見られる地層とで色はどうか。
2) 地層の粒の大きさはどうか。地層の色は違うが粒の大きさは同じで泥層です。
最初の地層も表面をすこしけずると,中は暗青色で,これらの地層は同じ地層で,地層は広がりを持っていることを理解させることができます。
(5) 地質概要
夜の森公園や学校のある高台は,第四紀洪積世のレキ岩が新第三紀の泥岩層の上に不整合に厚く堆積しています。
川原で見たレキ層は,それより新しい沖積世の段丘堆積物です。