-野外観察の手びき-浜通りの地層と川原-079/170page
学校より西に100mの地点
(2) 地層の全体が見通せる所に立って全体を観察する。
1) 地層のでている崖全体をスケッチする。
2) 地層の重なり関係に注意して,地層を書き入れる。
3) 地層の特徴として,地層の色や,地層に含まれるレキの並び方,地層の厚さなどを書き入れる。
4) この崖は,上のレキ層と下の砂層が重なってできていることを観察する。
(3) 地層に近づいて地層の特徴を調べる。
この崖は,大きく分けると2つの地層からできています。
(A)層は,中粒の砂層で淡黄色をしています。地層の中程を注意して観察すると,5mm大の円レキが水平に近い方向に並んでいます。ちょうど海岸の波打ちぎわに見られるような円レキです。この事から,この砂層は,海岸の近くで,つもってできた地層と考えてよいでしょう。
(B)層は,50cm〜10cm大の,川原に見られるようなレキからできているレキ層で,レキの大部分は花崗岩です。この地層は,(A)層より新しく氷河期の頃につもった段丘たい積物です。
2.川原のようすと流水のはたらき
(1) 調べる場所
学校の南の橋より西に300m進んだ河原
(2) 土手から川原や水の流れの様子を観察し,全体のおおよそのスケッチをする。