-野外観察の手びき-浜通りの地層と川原-117/170page
2.川原のようすと流水のはたらき
(1) 調べる場所
滝の付近
(2) 川のようすを観察する。
1) 勢いよくしぶきをあげ流れ下る滝の姿は,一般に川の上流でしか観察されません。滝のできる原因の一つは,断層です。川の流れが断層で切られると,川に高底差が生じて,この断層面が滝になります。
また,火山活動で溶岩が川に流れ込んだり,岩脈が川を横切っていると,これらの火成岩は,周囲のたい積岩より,かたいので,浸食されにくく,それより下流のたい積岩の所が浸食され,しだいに高低の差ができ,滝となる場合です。
2) 川の両岸には,流水でけずられた地層の膚が見られ,川床には,巨大な角ばったレキがゴロゴロしており,流れは速く,上流のようすがよく観察されます。
3) ポット・ホール(かめ穴)
川底には,淡青色のうすくはがれやすい性質をもつ頁岩層が岸からつづいています。その頁岩層に,ポックリ,すり鉢状の長径30cmほどの大きさの穴が堀られています、この穴を,ポット・ホールとか,カメ穴と呼んでおります。