-野外観察の手びき-浜通りの地層と川原-143/170page
永崎港の崖
(2) 崖から離れて,地層の全景を観察する。
1) 地層の見える崖の全景をスケッチする。
2) 地層の重なり方や,地層の色など気づいたことを書き入れる。
3) この小山は,水平方向に見られる地層が重なり合って,できていることを理解する。
4) 道路沿いに地層を追いかけることによって,地層の広がりを理解する。
(3) 地層に近づいて観察する。
(A)層は,暗青灰色をした水平方向の層理(地層と地層の接面)が,多く見られる頁岩層で,注意して見ると,下の層理からは,二枚貝の化石が,また,上の地層から植物化石が見られるので探して見よう。
また,貝化石は,どのように地層に入っているか。化石の方向にも注意するとよい。
(B)層は,砂と砂の混じった頁岩のうすい地層が交互に重なりあっている地層です。このような重なり方をしている地層を互層と言います。
(C)層は,(A),(B)の地層が,細かく砕かれたようになっています。このような部分を破砕帯と呼びます。これは,地圧などが作用すると生じます。