教師のための統計入門-069/233page

[検索] [目次] [PDF] [前][次]

字にはこだわらないようにして,大づかみに見る,という態度が必要です。

また,〔1〕の信頼区間から,次のことがわかります。

○ 標本の大きさnが大きいほど,s/√nの値は小さくなりますから,信頼区間は小さくなり,精度の良い推定ができることがわかります。標本数nが大きいということは,それだけ情報の量(質は抽出方法による)が多くなったということですから,当然のことです。

○ 信頼度が95%から99%と大きくなりますと,s/√nの係数が,1.96から2.58と大きくなりますので,それだけ信頼区間が大きくなって,推定の精度はわるくなることがわかりますが,これは,できるだけ確実な判断をしようとすると,どうしても,あんな場合もこんな場合もと,起こりうる可能性のあるものを,全部ひっくるめて考えておかなければなりませんから,幅のある判断になってしまうということで,止むを得ないことなのです。

(注) 以下,数値計算では,≒のところも=を用いて話をすすめます。

(例9) 下の表は,昭和50年度の運動能力テストの集計結果の一部である。

15歳男子走り幅とび
区別 標本数n 平均値-X 標準偏差s
1236 437.4 39.9
568 441.3 44.3

問1 県,国の平均値を,信頼度95%で区間推定せよ。

(解) ○県の平均値の,信頼度95%の信頼区間は,

-X±2s/√n=437.4±2×39.9/√1236=437.4±2.3 より(435.1,439.7)

(電) 2×39.9/√1236 の計算は,MC1236√(M+) 2×39.9÷MR=

逆数計算をすれば,もっと簡単なのですが,電卓の種類によって逆数計算の仕方がまちまちなので,メモリーを使った計算を書くことにします。


[検索] [目次] [PDF] [前][次]

掲載情報の著作権は福島県教育センターに帰属します。