教師のための統計入門-114/233page
すなわち,学年によって,候補者の支持に差がある。
(例22) ある中学校における視力検査の結果は次の表の通りである。
近視 正常 計 男 19 104 123 女 25 86 111 計 44 190 234
この中学校の生徒を,その方部の全中学生の任意標本とみたとき,その方部の中学生では,男女の別と近視との間に,関係があるか。
危険率5%で検定せよ。
(解) 1. 仮説 H0 :「男女の別と近視とは無関係である」
対立仮説 H1 :「男女の別と近視とは関係がある」
2. この仮説 H0 のもとで,理論度数を計算すると,次の表のようになります。
近視 正常 男 23.1 99.9 女 20.9 90.1
44×123/234=23.1, 190×123/234=99.9
44×111/234=20.9, 190×111/234=90.1
3. (注7)の式によって,計算します。
X2 =192/23.1+1042/99.9+252/20.9+862/90.1−234=1.89
(電) MC19×=÷23.1(M+) 104×=÷99.9(M+) 25×=÷20.9(M+) 86×=÷90.1(M+) MR-234=
4. 危険率は5%です。自由度は(2-1)(2-1)=1です。
X2 分布表より, X2 (1,0.05)=3.84
5. X2 =1.89, X2 (1,0.05)=3.84 ∴ X2 < X2 (1,0.05)
6. よって,危険率5% で,仮説 H0 は棄却しない。
すなわち,その方部の中学生では,男女の別と近視とは無関係である。
ところで,次の図のような 2×2 分割麦の場合, X2 の式は,次のように変形されますので,この式を用いた方が簡単です。(p153 問16参照)