教師のための統計入門-149/233page
問13 検定の場合の第1種の誤りと第2種の誤りについて説明してください。
(答え) 検定の場合に,帰無仮説 H0 の真,偽と,採択,棄却の組合せは,次の四通りになります。
1) 仮説 H0 が真で,これを採択する。
2) 仮説 H0 が真で,これを棄却する。
3) 仮説 H0 が偽で,これを採択する。
4) 仮説 H0 が偽で,これを棄却する。
この四通りのうち,誤った判定は,2)と3)です。
○ 2)の「仮説 H0 が真で,これを棄却する」誤りを第1種の誤りといい,この誤りを犯す確率が,危険率です。(有意水準ともいいました。)
○3)の「仮説 H0 が偽で,これを採択する」誤りを第2種の誤りといいますが,一般には,この誤りを犯す確率を求めることは,難かしいのです。ただ,棄却域を両端または片端にとりますと,この第2種の誤りを犯す確率が小さくなることがわかっています。
おぼえ方 第1種の誤り →真棄て(しんすて)
第2種の誤り →偽採り(きとり)
―真すて,偽とり―