小学校「福島県標準学力診断検査問題」による学力分析報告書1980-032/187page
るような細かい配慮で指導に当たりたい。 観点・小問ごとの分析 対策の視点 2]文字を書く
一、漢字を正しく書く 各問とも無答がかなり多い。4.「記録」 (55%)が、いちばん低く、「録」を「緑」と 書いた誤りが目立った。無答が多いのは、 漢字に対する関心が薄く、理解も浅いため、 漢字そのものが思い出せないものと思われる。 1.は68%、2.は64%、3.は72%、5.は71%で ある。。漢字の指導においては、漢字の字義・構成 ・字形などを正しく理解させ、短文作りなど を通して練習を繰り返すことが必要であると 考えられる。 二、送り仮名を正しく書く 1.「失う」を「失なう」、2.「喜んで」を 「喜こんで」と、余分な送り方が多い。 正答率は、「失う」(52%)、「喜んで」(47 %)で、観点内では下位である ○送り仮名は、漢字の訓読みに付随させて指 導する必要がある。送り仮名をつけて書く練 習を繰り返すことで、送り仮名の事実を理解 させ、原則に帰納させるようにしたい。 観点2(文字を書く)について
観点内では、「送り仮名」が落ち込んでいる。漢字指導の場合、新出漢字は熟語として音で 提出されることが多いが、それを構成している漢字の訓にっいても同時に指導することが大切 である。漢字は表意文字であることを踏まえ、漢字のでき方、熟語の構成など、児童に興味を 持たせながら書く練習をさせ、定着を図っていきたい。正答率61%。観点・小問ごとの分析 対策の視点 3]語句を読む
一、二、対語・類語がわかる 水が「ます」の対語(58%)、「父母」の類語 (84%)と、正答率で比べると対語の理解が よくない。誤答例として、水が「ます」の対 語では、「にごる」「おおい」「ながれる」 の順で多く、「父母」の類語では、「家族」 が多い。○ある語句の意味をはっきり理解させるた めに、辞書的な単なる言い換えだけでなく、 その語句と関係の深い他の語句とを比較して 考えさせるなど、指導法を工夫したい。