小学校「福島県標準学力診断検査問題」による学力分析報告書1980-034/187page
観点・小問ごとの分析 対策の視点 二、敬語を正しく使う 正答率は50%台で、敬語についての理解は よいとは言えない。日常生活における言葉遣 いの影響があるように思われる。 誤答で目立つのは、例文の「なさいました (か)」に惑わされ、「言いましたか」、「来ま したか」と尋ねる言い方にしていることであ る。これは、問題の意味を正しくつかんでい ないための誤りであろう。1.は56%、2.は53 %である。 ○話し言葉指導の中で、丁寧語、尊敬語 を身につけさせ、書き言葉にまで高めるよう にしたい。 また、相手を尊敬する気持ちが言葉遣いに 表れなければならないことをわからせること も大切であろう。 観点4](語句を書く)について
観点の正答率(62%)と比べると、「敬語」についての正答率55%と低い。 使用語句の範囲を広げるためには、国語の学習ではもちろんのこと、他の場においても語句 の使い方について絶えず指導することが大切である。敬語の場合、特に話し合いの場における 語句の使い方に十分な配慮が必要と思われる。観点・小問ごとの分析 対策の視点 5]文・文章を読む
一、段落の区切り、要点、段落相互の関係が わかる 1.段落の区切りがわかる 正答率は29%と大変低く、誤答は「3)の文 の終わり」に集中している。「改行一字下別 の教科書の形式に慣れきっているために、区 切りがとらえられなかったものと思われる。 2.段落の要点がわかる 正答率は69%とよい。誤答は3)の文「漢字 を使って文章を書くには…」に集中している。 3.段落相互の関係がわかる 正答率は55%である。誤答は、「作文を書 くには」に集中している。 最初の文「作文を書いたとき…」、次の○段落を構成している文と文の関係を押さえ、 意味のまとまりをとらえさせるような指導が 必要であろう。
○段落を要約する指導だけでなく、説明文の型 などについても理解させ、結論の部分を的確 にとらえられるようにしたい。また、「これ らのこと」とは何を指すのかなど指示語の理 解も大切であろう。
○一つ一つの段落の要点を押さえながら読み、 それらのつながり方、文章全体との関連をよ く考えさせるような指導をすすめたい。