小学校「福島県標準学力診断検査問題」による学力分析報告書1980-067/187page
観点・小問ごとの分析 対策の視点 5]文○文章を読む 一、段落の区切りがわかる 正答率32%と低い。誤答の中では、「3)の 文の終わりでくぎる」が、最も多かった。 ○意味段落に分ける問題である。段落分けの 指導で大切なことは、指示語や接続語を的確 にとらえながら、文と文の意味のつながり、 文のまとまりとしての段落を考えさせること であろう。 二、段落の要点を読み取る 誤答の中で3)を中心文ととらえたものが多 かった。文頭の「たとえば」という例を導く 言葉を考えに入れないための結果であろう。 4)を中心文としたものも多い。これは、文章 の最終段落が、文章全体のまとめとなるとい う先入観にとらわれたためであろう。 正答率は31%と低い。 ○段落内の中心文を見つけるには、文と文と の意味関係をとらえる力を育てていく必要が ある。文図などを書かせ、論理的な結びつき を理解させていくような手だてが効果的である。 三、段落相互の関係をとらえ、文章の要旨・ 主題をとらえる。 1.は問題提起をしている文を選択させる問題 であるが、3)と答えた誤答が多い。正答率65 %。 2.の正答率は39%と低い。3)○4)が、並列と なり、5)の「このように」が、それらを受け ていることに気づいていないためであろう。 3.要旨を読み取る問題である.71%とよい 正答率を示している。 ○段落の小主題をはっきりさせたり、指示 語や接続語の働きをよく理解させたりしなが ら、文章の全体の構造をとらえさせることが 大切である。 四、主語○述語がわかる 1.の正答率は88%と非常によい。 2.は1.と比べて正答率45%とかなり低い。 2.の文は、そう入句があったり、修飾○被修 飾の関係が入り組んでいて、文の構造が複雑 なためであろう。 ○主語○述語の関係については、低学年より しっかりと指導することが大切であろう。 ○主語が明確でない文については、逆に述語 をおさえてから主語を見つけさせる方法も効 果的であろう。