小学校「福島県標準学力診断検査問題」による学力分析報告書1980-069/187page

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観点・小問ごとの分析 対策の視点
1.は文章の論旨の展開が的確にとらえられ ていないことと、それぞれの接続語の用法が十 分理解されていないためか、正答率が低い。 (1)は41%、(2)は32%.(3)は28%である。 2.は正答率が58%である。文中から答えを書 き抜いて解答するため、書き過ぎたり、書き 足らなかったりして、誤答となったものが多 い。 3.これも指示語の問題である。ウと答えた 誤答が多い。「そのころ」のすぐ直前の段落 に「そのころの人々の生活を大きく変えた。」 とあるので、それに惑わされたのであろう。 正答率53%。 多くなるが、その際、文と文との意味のつな がりを考えながら、指示語や接続語を的確に 使うことは、非常に大切な技能である。 ○指示語や接続語の指導に当たっては、文の 意味や文章全体の意味内容・文脈に適合する ように、これらの効果的な使い方を指導するこ とが必要である ○文脈の通った文章を書くためには、文章を をつづる前にあらかじめ文章構成図を書かせ ることも効果的である。
二、言葉を続けて文をつくる (1)は、正答率85%とよくできている。 (2)の誤答は、イとしたものが多い。順接か 逆接か迷ったことが原因である。正答率73%。 (3)は正答率33%と非常に低い。絵はがきの 陽明門か、日光の陽明門かはっきりつかめてい ないためであろう。 ○文章完成問題である。このような問題は、 文章全体が、何について、どのように述べよ うとしているかの見通しを持ってかかること が大切である。指示語や接続語の働きを的確 に理解させることも大切である。 ○「こ○そ○あ○ど」の意味○用法をしっか り身につけさせることが大切である。
三、敬体と常体を使い分けて書く 1.「…でした。で終わる敬体文を常体文に 直す問題である。「であった」「過ぎだ」「で ある」「過ぎです」などの誤答が多い。 正答率52%である。 2「・・・ならない。」で終る常体文を敬体文に 直す問題である。「ならないのです。「ならな いのだ。」「出なくてはいけません。」などとい う誤答がみられる。正答率は50%である。 ○無答があるところをみると、敬体○常体と いう用語そのものの理解が不完全であるよう に思われる。 ○児童は、作文を書く場合、低学年から書き 慣れた敬体で書きがちであるが、高学年にな るにつれて、常体の文にも慣れさせていく必 要があろう。
四、文を続けて文章をつくる 誤答のほとんどが、最後の二つの文の入れ ○このような完成問題では、文章全体の文意 をいちはやく洞察して取りかかる必要がある。

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