小学校「福島県標準学力診断検査問題」による学力分析報告書1980-074/187page
観点・小問ごとの分析 対策の視点 える12)の正答率45%は、前問より低い。こ れも設問の意味を取り違えたためか、誤答 例としては「工」の文を選んだものが目だ つ。 な指導が望まれる。 2.都道府県別人口増減図の読み取り 人口が、いちばん増えた埼玉県を選ぶ(1) の正答率は48%で、誤答例として東京都・ 神奈川県が目だつ。東京都と間違えて答 えたものは、東京都は人口が、いちばん多 いから増えるのもいちばん多いであろうと 地図を見ないで答えたか、あるいは東京都 の位置がわからないためと思われる。 人口が減った県に共通した特色を答える 12)の正答率は62%で、誤答例は選択肢の 「イ」が多い。 ○統計地図の読み取りの基本となる表題、凡 例の意味するものを的確に指導し、日常生活 の中に地図帳を使う機会を多くしたい。
○都道府県の名前と位置をしっかりと押さえる ことは地図利用の第一歩である。地図帳を活 用する機会を多くし、白地図での反復練習が 望まれる3.三つの帯グラフの読み取り(我が国の 工場数、工業従事者、工業生産額) 重化学工業の工場数を答える(1)の正答率 は54%である。誤答では化学工場数の比率 を見落とした例が多い。 工業従事者数が、最も多い工業の種類を 選ぶ(2)の正答率は78%である。誤答例では 重化学工業を選んだものが多い。これは設 問の「5種類の工業のうち」という条件を 見落としたためと思われる。 工場数の割合にくらべ、生産者額の割合 が最も多い工業の種類を選ぶ正答率は45% である。誤答例としては、機械工業を選ん だものが多い。 ○割合を示す帯グラフを読み取る場合には、 パーセントの意味を算数と関連づけて指導す るとともに、総数に対する項目の比率をもと にその項目の実数を算出させるなど指導上の 工夫が望まれる。
○二つのグラフを比率の点で比較して、その 関連を読み取る問題は、読み取りの程度が高 いので、個別指導の機会を多くするなど指導 上の配慮が必要である。
○指導のねらいに即して統計数値をグラフ化 させる機会をもたせると社会的事象の読み取 りが高まり、学習意欲も向上すると思われる。4.降水量の分布図、気候グラフの読み取り 1月の降水量分布図を参考にして富山市 ○分布図は、分布の中心と限界に注目させて 読み取らせる。