小学校「福島県標準学力診断検査問題」による学力分析報告書1980-092/187page
根・茎・葉のもとになる胚の部分のあることや、胚が育つための養分が蓄えられているこ と、それが、種子の種類によって特徴があることを、つくりと関連づけた観察、指導が必 要である。 また、発芽には、水・空気・温度の3つの条件が必要なことを、ひとつひとつの実験条 件を工夫して規制し、確かめることが必要である。
○植物体に入った水のゆくえ、根・茎・葉の仕組みについては、観察しやすい素材を選び、 探究的に学習させることが望まれる。
○魚の成長については、そのえさとなる水中の微生物の観察を通して確認し、関連づけて 指導することが望まれる。領域B(物質とエネルギー)について
○固体が水に溶ける量から、水溶液の濃さや重さの関係をとらえる内容は理解されている が、水容液を比較する方法については正答率が低い。既習事項をもとに、応用的な思考を 高めるような指導が必要である。
○空気中にある、酸素や二酸化炭素という気体については知っているが、それらの気体の 製法(薬品・操作)が知識としてはっきりとらえられていない。 また、酸素そのものは燃えないこと(助燃性)もしっかり押さえて指導したい。 。光の直進と、光が物に当たったときの屈折の現象については、よく理解されていない。 実験方法を工夫し、現象を明確にとらえさせる必要がある。 。水中での音の伝達についてはよく理解しているが、音の反射や音叉の振動の観察はよく 理解されていない。実験のねらいを明らかにし、結果を的確にまとめることの指導や、現 象を拡大して観察する方法などの工夫が必要である領域C(地球と宇宙)について
○星の動き方、特に方向についての理解がよくない。具体的な観察をとおし、しかも、北 天・南天の動き方を関連させて指導する必要がある。
○星座早見盤の使い方が正しく理解されていないので、星座盤の使い方に慣れさせるとと もに、継続的な観測と、興味ある説話などによって、星や星座の名称も正しく覚えさせた い。
◎第5学年理科についてのまとめ
○各領域の指導内容について、基礎的・基本的な内容を押さえた指導が大切である。
○単なる知識の詰め込みだけでは十分理解できない内容が多くなっている。実際によく観察させることと・実験の過程と結果を大切にし、筋道の通った思考力を伸ばすような指導が大切である。
○A領域においては、種子のつくりや、植物体に入った水のゆくえについての学習が不十分であ