小学校「福島県標準学力診断検査問題」による学力分析報告書1980-096/187page
観点・小問ごとの分析 対策の視点 [2]文字を書く 一、漢字を正しく書く 4問とも、ほぼ60%台の正答率で難易度に 差はない。そのうちでも「納める」は比較的 よくない。(59%) おもな誤答例には、次のようなものがあげ られる。 1税金を<治・収・始>める。 2小包が<句・便・屈>く。 3仕事を分<旦・単>する。 4<間・関・果><短・旦・探〉な式にま とめる。 <>の中が誤答漢字だが、無答もかなり多 かった。正答率は、1が59%、2が64%、3 が64%、4が68%である。 ・漢字は一度おぼえても、すぐ忘れてしまう ので、繰り返し練習させることが必要であろ う。また、日常生活で文章を書く場合など、 既習の漢字をできるだけ活用して書かせるこ とや、忘れてしまったものは調べて書かせるな どの態度の育成が大切である。特に、漢字そ のものを暗記して覚えることよりも、言葉の つながりや文字の成り立ちから理解させるこ とが重要であろう。 二、送り仮名を正しく書く 1の「従う」に「が」をおくったもの。2 の「済ます」に「ま」をおくらなかったもの が目立つ。送り仮名のつけ方における間違い やすい例である。1では、例にある「述べる」 にならって、観念的に「従がう」と送ってし まう傾向が見られた。正答率は、1が74%、 2が64%である。 ・漢字が書かれていて、ひらがなだけを送る という問題なので、漢字を書くという抵抗が なかったせいか正答率が高かった。(74%) 漢字と送り仮名をいっしょに言葉として理解 させていくようにしたい。 三、仮名遣いを正しく書く 1石につま[ず]いてころんだ。[づ]を記入した ものが誤答の多くを占めている。 2きめたと[お]りにする。誤答のほとんどが [う]を記入している。1の正答率が30%なので、 2の65%にくらべて大変低かった。 ・仮名遣いは、いったん誤って覚えると、習 慣化してしまい、なかなか直らない。問題文 にあるような「ズ」「ジ」や、オ列長音には 特に配慮したい。 個別指導で徹底することが大切であろう。 観点2(文字を書く)について 漢字を書くことは比較的よくできている。(平均正答率61%)、なお、同音異義・点画のみ だれ、偏やつくりの違いなどにおいて、さまざまな問題点がみられたので、繰り返し練習させ