小学校「福島県標準学力診断検査問題」による学力分析報告書1980-098/187page
観点・小問ごとの分析 対策の視点 四、語句の組み立てがわかる 1同意語「皮革」をさしているのに、対語の 「天地」を記入したり「悲鳴」を同意にとら えたりして正答率が36%と低くなっている。2下から上へ読むと意味がわかる熟語はよくできているしかし、上から下へ読むと意味がわかる「黒板」や「新年」との混同がみられた。正答率は、62%である。 ・この問題は、漢字が正しく読め、ひとつひとつの熟語の意味がわからないとできない。しかし、児童は、熟語そのものを正しく読めなくとも、字形から言葉の意味を感じとっている教材の中の必要な語句の組み立ての指導をはじめ、複合語などのような語句の構成の指導が大切であろう。 観点3](語句を読む)について語句の意味や使い方は、文脈に即して指導することが原則である。たとえば、「原因」の意味を文脈にそって理解させるとともに、その対語としての「結果」もとりあげていくような指導をしていくべきであろう。また、系統的・段階的・体系的な指導の必要性は、国語教育すべての分野に共通するところである。語いや漢字の指導においては、特に配慮したい。正答率62%である。 観点・小問ごとの分析 対策の視点 4]語句を書く一、文章の中で語句を正しく使う1「スピードを制限している」は82%とよくできている。誤答のほとんどは「禁止している」としている。2設問の中のそれぞれが、にかよって読めるせいか、正答率59%と1にくらべて劣る。 ・1についての問題点は少ないが、2のような場合、その語句が、文脈の中でどのような役割をになっているかを考えさせ、その様子を想像させることによって、適合した語句を選び出せるようにする。さらに、似た事物を示すにも、言葉が異なると、そこに微妙な感覚の違いがあることを、実例をあげながら理解させるようにしたい。 二、文章の中で語句を正しく使うl「うわさがたつ」という意味のとらえ方は大変よくできている。(正答率87%)2「煙のたっている」では「上にあがる」と「まっすぐになる」との混同がみられる。(正答率70%) ・国語辞典を利用する場合は、文脈にそった語句の意味を見っけることが大切である。それだけに文章を初めから終わりまでよく読んで、全体の感じをとらえさせ、さらに語句の意味をとらえるよう指導する必要があろう。