小学校「福島県標準学力診断検査問題」による学力分析報告書1980-105/187page

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(2)社会
観点・小問ごとの分析 対策の視点
1]知識・理解 1.原始時代の遺跡(貝塚・登呂遣跡)と出 土品 貝づか、登呂は、それぞれ正答率が77% であり、無答が目だつ。 登呂遺跡からの出土品として、農耕生活 をうらずける木製くわの正答率は46%で ある。誤答例としては、古墳時代のはに輪 を選んだものが多い。 ・児童にとって、この時代の学習は、興味・ 関心の高いところで、その後の歴史学習に大 きな影響を与えるので大切に取り扱いたい。 ・郷土の遺跡や遺物など実地にふれて指導し ておきたい。近くにない場合は、模型や写真 などを利用したい。 ・原始時代の人々の生活のようすを出土品と の関係でとらえさせたい。 ・貝塚を「かいずか」と答えたものがあった ので、正しい表記を指導しておきたい。
2.鎖国にかかわる人物(徳川家光)と貿易 港(長崎) 鎖国を完成した徳川家光を正答としたも のは41%である。誤答の大部分は徳川家康 で、.吉宗がそれに次ぐ。 人物家光の正答率の低いのに対し鎖国中 の貿易港である長崎の正答率は75%で、人 物とその働きが結びついて理解されていな いことを示している。 ・歴史上活躍した人物と、その業績をいわゆ る人物中心の指導によって、正しい知識とし て定着させたい。 ・鎖国の原因の一つであるキリスト教の禁止 については、県内においても厳しい禁令の例 があり、その高札などの資料を活用して理解 させることも考えられる。
3.聖徳太子の業績(十七条の憲法・遣隋使) 十七条の憲法の正答率は69%で、誤答例 としては、冠位十二階が多い。 遣隋使の正答率は65%で、誤答例として は遣唐使が目だつ。 ・正誤のまぎらわしい問題ができない大きな 原因は、内容を十分に理解していないことに ある。冠位十二階が人材登用策であることや 当時の中国が隋であることをおさえて指導す る必要がある。
4.太平洋戦争後の日本の民主化(選挙権・ 労働組合・農地改革) 選挙権を与えられる年齢の正答率は、83 %の高率を示している。被選挙権と混同し ・現代史は非常に複雑すぎて指導しにくいな どということがあげられるが、児童にとって は新しい知識であり、しかも抽象的なことな ので指導内容を精選するとともに日常生活の

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