小学校「福島県標準学力診断検査問題」による学力分析報告書1980-119/187page

[検索][目次][PDF] [前][次]

(4)理科
領域・小問ごとの分析 対策の視点
領域B(物質とエネルギー) 1.熱の伝わり方 (1)熱の伝導の様子
・正答率83%とよく理解されている。 (2)熱の伝導の名称
・正答率61%であり、「伝熱」という 誤答が多い。 2.温度による物の体積変化と重さの関係
・正答率は35%ときわめて低く理解が不 十分である。「体積がふえ重くなった」 「軽くなった」という誤答が多い。 3.水の温まり方を調べる方法
・(1),(2)のそれぞれの正答率は80%近い が、完全正答のため69%と低くなってい る。 4.水溶液と金属の反応 (1)金属を溶かす水溶液があること
・「温めたときだけアルミニウムも溶 ける」という誤答が多く、正答率は64 %である。 (2)アリミニウムは、水素を出して溶ける こと
・正答率は62%で酸素・二酸化炭素と いう誤答が目立つ。 5.いろいろな水溶液の性質 (1)物質固有の性質やリトマスの反応によ って、物質を分類できることの理解が不 十分である。正答率は49%と低い。 (2)水溶液を蒸発させたとき、気体が溶け ていれば何も残らないことや、固体が溶 けていれば、固形物が残ることがよく理 解されていない。正答率は50%と低い。
・日常の体験を生かし、それを実験により確 かめる指導が大切である。
・「対流・伝導・放射」の三つの熱の移り方 について理解させるとともに、現象に関連づ けながら、用語の定着に努める。
・物体の体積が変わっても重さは保存される という検証の実験を行うとともに、その結果 を明らかにし定着を図る。
・対流による水の温まり方を調べる実験の装 置・方法について、それぞれの操作の意味を よく考えさせ、理解させることが大切である。
・アルミニウムは、塩酸にも水酸化ナトリウ ム水溶液にも溶けて、水素を発生することを、 実際に確かめさせながら理解させることが大 切である。
・水素は「ポン」という音を出して、水素と いう気体そのものが燃えることを印象づけ、 確実に理解させる。
・物質固有の性質をよくとらえさせ、その性 質を調べるにはどのような方法があるのか、 実験をとおしてそれらの関係を十分に指導す る。
・溶液を加熱したときの変化などを観察させ、 それらの性質を理解させる
・個々に学習したことを確実に理解させると ともに、実験結果を整理し、既習事項を活用 し判断する力をつけることも必要である。

[検索][目次][PDF] [前][次]


掲載情報の著作権は福島県教育センターに帰属します。