小学校「福島県標準学力診断検査問題」による学力分析報告書1980-121/187page
領域・小問ごとの分析 対策の視点 13、水をしみ通らせる地層 ・「比較的低い地層から地下水が出る」 という考え方の誤答が多く、正答率は48 %と低い。 ・モデル実験をとおして実際に確かめさせる。 ・粘土は水を通しにくいという性質から地下 水をとらえさせることが大切である。 領域B(物質とエネルギー) 14.てこのつり合い 。正答率は69%であるが重要指導事項で あることを考えると、いまひとつという 感を否めない。てこにおける回転の働き (力のモーメント)を「力」と「腕の長 さ」の和として考えている誤答が多い。 15.力の大きさと、ばねの伸び ・正答率は84%とよく理解されている。 16.てこの原理 ・「支点が中にあるてこ」についてはよ く理解しているものの、「支点が外にあ るてこ」についての理解は不十分と言え る。完全正答のため正答率は48%と低く、 作用点(オ)を支点ととらえている誤答が多 い。
17.りんじくの働き
(1)(2)
(1)(2)ともに「てこ」という統一 概念で思考でき、しかも同じレベルの 問題であるが、正答率は(1)が64%、(2)。てこの原理は、滑車や輪軸などの統一的理 解を図るための重要概念である。児童の直接 体験を通して、概念の形成を図る。回転の働 き=「力」×「腕の長さ」の概念を、思考と 実験をくり返しながら定着させることが必要 である。 ・重さ(重力)は力であるという概念をしっ かりととらえさせたい。 ・支点が中にあるてこと、外にあるてこにつ いて、それぞれ、力点・作用点・支点の関係 を、実験をとおしてひとつひとつ理解させ、 応用力をつけることも必要である。 ・児童の問題本質のとらえ方が甘いと言えば それまでであるが、指導面で解決できること であるから注意が望まれるところである