高等学校「理科1」のてびき-014/133page

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(指導資料) 2 自由落下と重力の加速度

1 ねらい

中学校理科における自由落下の取り扱いは「時間の経過とともに速さが変わる」という、いわゆる定性的な程度をこえていない。また加速度そのものについての定量的扱いも教材の範ちゅう外となっている。

そこで、ここでは中学校理科の発展教材として自由落下の運動を記録し、これを解析することを通して、次の事柄ができるようにする。

(1) 記録タイマーで自由落下の運動を記録すること。

(2) 時間と速さの関係をグラフに表し、自由落下は等加速度運動であることを理解すること。

(3) このグラフから重力の加速度を求めること。

(4) その加速度は、落体の質量を変えても変わらないこと。

2 準備

記録タイマー(交流用)、スタンド、おもり(200、300、400g程度のもの3種)、記録テープ、電源装置(記録タイマーを作動させるためのAC電源)

3 方法

自由落下は等加速度運動であることの実験

(1) 記録タイマーをスタンドに固定し、吊したテープがタイマーの木台と平行になるようにする。

(2) テープを1m程度に切って、木台の案内枠を通してその下端におもりをつける。

(3) 記録タイマーを働かしながら、テープの上端をはさみで切っておもりを落下させる。

(4) この実験を3種類のおもりについて行う。

4 結果の処理

(1) テープの打点は、はじめの部分が判読し難いので、その部分を切り捨て、判読できるところがら、3打毎に切り取って順次台紙にはりつける。

(2) 次に図2のようにテープの上端を結んで直線をひくと、これは落下運動における時間と速さの関係を示すグラフである。※

実験結果のグラフ

(3) このグラフから自由落下は等加速度運動であることがわかる。同時に、その傾きから重力の加速度が求められる。


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