高等学校「理科1」のてびき-052/133page

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(指導資料) 11 アボガドロの法則に関する実験

1 ねらい

(1) 種類の異なった気体それぞれについて、同一条件で同体積の質量を測定させ、これをモル数に換算させることによって、アボガドロの法則を理解させる。

(2) 同温・同圧・同体積の気体の質量の比は分子量の比と同じであることを確認させ、このことから未知の気体の分子量を求めることができることを理解させる。

2 準備

精密はかり(感度10mgのもの)、平底フラスコ(1l用のものに1lの水を入れて、テープを巻くなどして標線をつけておく)、水そう、気体誘導用曲管、ゴム管、鉄製スタンド、実験用気体ボンベ(容積620mlで4.5l入りのものを酸素、窒素、二酸化炭素について各一本ずつ準備する。

3 実験方法

(1) 精密はかりの0点を調整する。(天秤の使い方は、あらかじめ指導しておくとよい。また、自動上皿天秤があれば実験の能率をあげさせることができる)

(2) 実験用気体ボンベのノズルにつけたプラスチックの管は、とりはずしが面倒なので、この管を接続させたまま、ボンベの質量を0.01gまで秤量する。

(3) 水槽に水を入れた後、平底フラスコに水を入れて、空気が入らないように倒立させ、図1のように鉄製スタンドに固定する。

実験方法

(4) ボンベのノズルとゴム管の間を、図2のように片方を細くしたガラス管で接続し、ゴム管の先端に気体誘導用曲管をつけ、曲管を平底フラスコにさし込む。

実験方法

※ 二酸化炭素は水に溶解しやすいので(20℃1気圧で水1mlに0.9ml溶解)気体誘導用曲管の先端にゴム管をつけ、平底フラスコの最上部に達するようにする。このとき静かに気体を入れていくと水位の高さの分だけ圧力が低くなっているので、二酸化炭素の水に対する溶解量はかなり少ない。

(5) ボンベのノズルを静かに押して、気体1lを捕集する。このとき水そうの水面と平底フラスコ内の水面を一致させるようにする。しかし、水そうが浅くて一致させられない場合は、それぞれの気体を捕集するときの条件を同じようにする。

(6) プラスチックの誘導管から、連結用ガラス管をはずして、(2)の場合と同様にしてボンベの質量を0.01gまで秤量する。このとき、ボンベやプラスチックの誘導管に水が付着していないかを確認させ、水が付着している場合は完全にふきとらせる。また、誘導管をはずす等の操作中に誤まってノズルを押したりすることのないように留意させる。


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